モバイルハブを作ろう

〜 プロジェクト ひとりでできるもん! 〜

Last Update: 29 May 2001
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概要

1998年1月17日に行われた第3回インターネット災害訓練に向けて作成した、充電式蓄電池で駆動するイーサネット・ハブの工作過程を、2年後に思い出しながら記録したものです。
この作品がNISOC板金部の記念すべき第1作目です。
 

製作目標

『モバイルハブ』と銘打ったからには、携帯性に優れていなければなりません。そこで次のような製作目標を立てました。  

ベースとなるHubユニット

残念ながら私にはHubユニットを設計・作成するだけの器量がありません。そこで市販されているPC内蔵式のHubユニットをアルミケースに収め、充電式蓄電池で駆動させることにしました。
SKYMASTER DPH503 Hubユニット DPH501 モニタリング・ディスプレイ・ユニット DPH502
さて、このユニットの定格は 等などですが、一番重要な点はこのHubユニットがPC内蔵型であることから電源5Vで駆動することです。最近市販されている普通のHubは大きさは小さくなりましたが7.2V以上を必要とするタイプが大半で、これを賄う電池の重さが馬鹿にできません。また006Pタイプは9Vですが、これでは容量に不安があります(最近では006Pタイプの大容量NiMH蓄電池が市販されていますが、製作当時はありませんでした)。5VであればNiCd/NiMH等に代表される充電式蓄電池の1本辺りの出力電圧は1.2Vですので、これを4本直列(4.8V)に使用することで駆動できるのではと考えました。

もちろんこれは私の希望的判断であり、ユニットの製造メーカが動作を保証するものではありません。

なお、今回は付属のモニタリング・ディスプレイ・ユニットは使用しません。移動先で手軽に使うことを目的とした場合、たかだか4portのHubのどの口が通信しているとか、コリジョンが発生しているとかといった情報はあまり重要ではありませんし、LEDの消費電力(なんて知れていますが)ももったいないですよね。とは言え電池が切れていることに気が付かないってのもナニですので、電源状態を監視するLEDだけは外付けすることにします。
このページを公開後1年も経ってから追記するのもナニですが、本日なにげにgoogleで"DPH503"を検索したところ、こんなページを見つけました。今回使用したユニットの姉妹品で100Mbps版もあるのですねぇ…。しかも当然ながら電源は5V駆動のままです。消費電力はいかほどでしょう?ちょっと興味がありますので、巷で見かけた方、連絡下さい
 

その他に必要なもの

Hubユニットの他に以下の部品を別途購入しました。 他に必要な工具として 等が必要です。
 

組み立て(板金の部)

組み立ても何もHubユニット自体は完成品ですので、ハンダ付けは電源ラインと通電を表すLEDを結線するだけです。したがってこの工作の目玉はアルミケースの加工となります (だからNISOC『板金』部なんですね)
  1. RJ45ポートのコネクタの大きさを計り、その大きさより少し小さ目に鉛筆等でしるしをつけます。
  2. その内側にセンタポンチで、穴を空ける際のガイドとなる凹みを数カ所つけます。
    力を入れすぎるとアルミが歪んでしまいます。ちょっと凹んでいればドリルの刃は安定します。
  3. しるしに合わせてハンドドリルで3mm程度の穴を空けます。この穴をリマーを使用して5mm程度まで広げます。
    いきなり大きな穴を空けようとすると、センタがぶれてしまい、いびつになってしまいます。穴を空けるというよりも、ドリルの刃でアルミを削る位の気持ちでゆっくり作業しましょう。
  4. ハンドニプラを使用して穴を四角く切り抜きます。
    鉛筆の線は小さめに書いてありますのでここではギリギリまで削ってかまいません。
  5. ヤスリをかけて穴を整えます。
    時たまHubユニットを穴に当てて様子を見ながら、仕上げていきます。
  6. 電源ジャックと通電を表すLEDを通す穴を空けます。
    この穴も最初は3mm程度の穴を空けた後、リマーを使って広げていきます。
電源周り 組み込んだところ 完成!
今回は23時頃から作業を始め、3時頃に良い塩梅に穴ができました。板金工作の醍醐味はヤスリがけにあります。じっくりと腰を据えて楽しみましょう。
でもあまり深夜にヤスリがけすることはやめましょう。家人から奇異の目で見られることがあります…。
 

組み立て(電源の配置)

当初電源はアルミケースの上面に載せていました。しかし実際に使ってみると上にモノが乗せられないなど収まりが悪いため、背面にマジックテープで貼り付けることにしました。
これはボツ 背面に付けよう 完璧だね
このHubに1.2V、1,300mAhのニッケル・水素蓄電池を4本直列に繋いで電源としていますが、普通に使用して1週間は持つようです。また電源ジャックを使用しているため、長期に渡って連続して使用する場合には通常の5V電源アダプタを流用することもできます。
 

使ってみよう

災害発生時の情報伝達に
近年携帯電話やPHSの普及により、ノートパソコンを使用したモバイル環境が整いました。しかし災害が発生した場合、個々のパソコンが個別にダイアルアップしたのでは貴重な通信回線が輻輳してしまい、望ましくありません。 衛星を経由する移動体通信を使用する場合は、言わずもがなでしょう。
このHubは1台でパソコンを4台接続でき、商用電源を必要とせずに1回の充電で1週間程度連続運用できますので、WIDEプロジェクトで研究されている「生存者情報の登録・検索システム」の運用に利用できます。
デスクトップHubとして
ノートパソコンをちょっと繋ぎたいけど、ケーブルが来ていないときに…
職場で
行楽のお供に
アルミケースの大きさは、幅130mm/高さ30mm/奥行き90mm/重さ190gとなりました。これならピクニックバックの隅に入れても邪魔になりませんね。
お花見に ピクニックに
いつでもどこでもだれとでも

宴会にも
 

ところで…

世の中に「Y-NET イーサネットふたまたソケット」なる「秋葉名物」な商品があります。商品パッケージには「特徴」として などと書かれており、要は「1つのHUBポートを2台のPCで共有できる」製品です。ただ上記「特徴」と共に「注意」として
運用の結果につきましては、責任を負いかねますので、予めご了承願います。
と書かれているくらい怪しい商品なのです。NISOCでも数年前にこの商品が話題になり、興味半分で購入した会員が若干名おりましたが、結局満足に動作させることができず、外装を外して中を覗いたきり、お蔵入りしてしまいました。どなたかこれを動かすコツ等をご存知でしたら、お知らせください
 

更新履歴

23Apr2000 とりあえず公開。
3Jun2000 「製作目標」を追加。
20Jul2000 「ところで…」を追加。
18Dec2000 恥ずかしながら、"Content-Type"の指定を間違っておりました…
(小藤さん、ご指摘ありがとうございました)
29May2001 「100Mbps版Hubユニットの情報」を追加。
 
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